【図解】純米大吟醸と大吟醸の違いとは?原料・味わい・選び方を初心者向けに解説

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「純米大吟醸と大吟醸って、何が違うの?」

日本酒売り場や飲食店のメニューを見ると、よく似た名前が並んでいて迷うことがありますよね。

結論からいうと、純米大吟醸と大吟醸の大きな違いは、醸造アルコールを原料として使用するかどうかです。

どちらも精米歩合50%以下の米を使い、吟醸造りで造られる特定名称酒です。純米大吟醸は米・米こうじを原料とし、大吟醸は米・米こうじに醸造アルコールを加えて造られます。

ただし、「純米大吟醸のほうが上」「醸造アルコールが入っている大吟醸は品質が低い」という意味ではありません。

この記事では、純米大吟醸と大吟醸の違いを、原料・精米歩合・味わいの傾向・選び方まで初心者向けに分かりやすく解説します。

情報源・確認時点について:
日本酒の分類・製法に関する記述は、国税庁「清酒の製法品質表示基準」、日本酒造組合中央会などの情報を中心に、2026年9月時点で確認しています。味わいについては銘柄や製法によって差があるため、一般的な傾向として説明します。

リンクについて:
国税庁・日本酒造組合中央会・メーカー公式サイトへのリンクは、記載内容の出典確認用として掲載しています。

目次

【結論】純米大吟醸と大吟醸の違いは「醸造アルコール」の有無

純米大吟醸と大吟醸を見分けるうえで、まず覚えておきたいのが醸造アルコールを使うかどうかです。

主な違いと共通点を表で確認してみましょう。

比較項目純米大吟醸大吟醸
原料米・米こうじ米・米こうじ・醸造アルコール
精米歩合50%以下50%以下
こうじ米使用割合15%以上15%以上
製法吟醸造り吟醸造り
香味等の基準固有の香味・色沢が特に良好固有の香味・色沢が特に良好
醸造アルコール使用しない使用する

国税庁「清酒の製法品質表示基準」では、特定名称酒の原料や精米歩合などの要件が定められています。純米大吟醸と大吟醸では、醸造アルコールの使用有無が原料上の重要な違いです。

なお、上の表は清酒の原材料表示に沿った表記です。清酒の製造には水も使われますが、原材料名の表示では水は省略されます。

覚え方はシンプルです。

純米大吟醸
米 + 米こうじ + 水

大吟醸
米 + 米こうじ + 水 + 醸造アルコール

「純米」という言葉が付いているかどうかに注目すると、見分けやすくなります。

純米大吟醸と大吟醸、違いはここ

大きな違いは「醸造アルコールを原料として使用するかどうか」です。

純米大吟醸

酒造りに使うもの 米 + 米こうじ + 水
醸造アルコール
使用しない

大吟醸

酒造りに使うもの 米 + 米こうじ + 水 + 醸造アルコール
醸造アルコール
使用する

共通するポイント

  • 精米歩合50%以下
  • 吟醸造り
  • 特定名称酒

醸造アルコールの有無は品質の上下を示すものではありません。

純米大吟醸は醸造アルコールを使わない

純米大吟醸は、米・米こうじを使用し、精米歩合50%以下で吟醸造りを行う特定名称酒です。

精米歩合50%以下とは、玄米を100としたとき、重量ベースで50%以下になるまで精米した白米を使用するという意味です。

醸造アルコールを原料として使用しないことが、大吟醸と区別する大きなポイントです。

ただし、純米大吟醸だから必ず「濃厚」「甘い」「米の旨味が強い」と決まっているわけではありません。

華やかなタイプ、すっきりしたタイプ、穏やかな香りのタイプなど、同じ純米大吟醸でも酒質はさまざまです。

大吟醸は醸造アルコールを使用する

大吟醸も、純米大吟醸と同じく精米歩合50%以下の白米を使い、吟醸造りで造られます。

大きな違いは、原料の一部として醸造アルコールを使用することです。

「アルコールを加える」と聞くと、安価なお酒を造るためのものというイメージを持つかもしれません。しかし、特定名称酒である大吟醸の場合、そのように単純には考えられません。

国税庁の基準では、大吟醸などの特定名称酒に使用できる醸造アルコールは、アルコール分95度に換算した重量で、白米重量の10%を超えないことと定められています。

大吟醸に醸造アルコールを加えるのはなぜ?

大吟醸に醸造アルコールを使う目的のひとつは、香りや味わいを整えることです。

日本酒造組合中央会では、もろみに醸造アルコールを適量加えることで、香りが高くなり、すっきりした味になると説明しています。

そのため、

純米大吟醸=アルコール無添加だから高品質
大吟醸=アルコールを添加するから低品質

という理解は適切ではありません。

どちらも、それぞれ定められた条件を満たした特定名称酒です。

醸造アルコールとは?

醸造アルコールとは、でん粉質物や含糖質物を原料として発酵させ、蒸留したアルコールです。

国税庁の表示基準でも定義されており、清酒に使用される原料のひとつです。

つまり、清酒に醸造アルコールを使用することは、化学的に合成したアルコールを清酒に混ぜるという意味ではありません。

月桂冠も、清酒に使用する醸造アルコールについて、米などの穀類やさとうきびなどに由来する原料を発酵・蒸留したものと説明しています。

香りを高め、すっきりした酒質を目指せる

醸造アルコールを適量使用することで、香りを高め、すっきりした酒質を目指すことができます。

日本酒造組合中央会でも、醸造アルコールには香りを高め、すっきりした味にする働きがあると説明されています。

ただし、「大吟醸なら必ず純米大吟醸より香りが強い」「必ず辛口になる」というわけではありません。

実際の味わいは、酒米、酵母、精米歩合、発酵管理、製法などによって変わります。

醸造アルコールを使う目的と、味わいの注意点

醸造アルコールを適量使用
目指せる酒質

香りを高める

目指せる酒質

すっきりした味にする

ただし、名称だけで実際の味わいは決まりません

大吟醸なら必ず純米大吟醸より香りが強い、必ず辛口になる、というわけではありません。 実際の味わいは、さまざまな要素によって変わります。

  • 酒米
  • 酵母
  • 精米歩合
  • 発酵管理
  • 製法

純米大吟醸と大吟醸に共通する「精米歩合50%以下」とは?

純米大吟醸と大吟醸は原料に違いがありますが、どちらも精米歩合50%以下という点は共通しています。

精米歩合の意味を理解すると、ラベルを見るときにも分かりやすくなります。

精米歩合50%は「50%削る」ではなく「50%を残す」

精米歩合とは、玄米に対して精米後の白米がどれだけ残っているかを、重量割合で表した数字です。

たとえば精米歩合50%なら、

玄米100
↓
表層部を精米
↓
白米50を酒造りに使用

精米歩合50%=「50%削る」ではなく「50%残す」

重量割合を分かりやすく示した概念図です。

100

玄米

精米

表層部を磨く

50

白米を酒造りに使用

精米歩合50%のイメージ

精米で除く部分
残る白米 50%
精米歩合は「精米後にどれだけ残ったか」を示す数字

数字が小さいほど、米を多く磨いている

純米大吟醸・大吟醸は50%以下。45%や35%の商品もある

精米歩合は、おいしさそのものの順位を示す数字ではありません。

という意味になります。

国税庁も、精米歩合60%であれば、玄米の表層部を40%削った状態と説明しています。

つまり、精米歩合は数字が小さいほど米を多く磨いているということです。

純米大吟醸と大吟醸の基準は「精米歩合50%以下」なので、実際には45%や35%など、50%より低い精米歩合の商品もあります。

なぜ酒造りでは米を磨くの?

玄米の表層部には、たんぱく質や脂肪などが比較的多く含まれています。

これらも酒造りに必要な成分ですが、多過ぎると酒の香りや味わいに好ましくない影響を与えるため、酒造りでは目的とする酒質に合わせて精米を行います。

国税庁も、米の胚芽や表層部に多い成分を精米によって減らし、白米を使用すると説明しています。

ただし、たくさん削るほど必ずおいしくなるわけではありません。

精米歩合は、特定名称酒の分類や、原料米をどの程度精米したかを知る重要な指標です。おいしさそのものの順位を示す数字ではありません。

純米大吟醸と大吟醸は、味わいも違う?

純米大吟醸と大吟醸は原料が異なるため、酒質にも一定の傾向があります。

ただし、名称だけで味を完全に予測することはできません。

同じ純米大吟醸、同じ大吟醸でも、銘柄や製法によって香りや味わいは変わります。

純米大吟醸は原料構成を重視する人に分かりやすい

純米大吟醸では、醸造アルコールを原料として使用しません。

そのため、「純米造りのお酒を飲みたい」「米・米こうじを原料とする純米大吟醸を選びたい」という人には、分かりやすい選択肢です。

ただし、純米大吟醸にも軽快なタイプや華やかなタイプがあります。

「純米=濃厚」「純米大吟醸=米の味が強い」と決めつけず、各銘柄の商品説明も確認しましょう。

大吟醸は華やかな香りやすっきりした味わいを目指す銘柄もある

大吟醸では醸造アルコールを使用するため、香りを高めたり、すっきりした酒質に仕上げたりすることができます。

ただし、大吟醸すべてが同じ味になるわけではありません。

たとえば月桂冠の大吟醸には、公式に「ふくよかな香り」と「うまみ」を特徴として掲げる商品もあります。

「大吟醸=淡麗」「純米大吟醸=濃醇」と単純に二分しないことが大切です。

実際に選ぶときは、種類だけでなく、商品ごとの特徴を確認しましょう。

純米大吟醸と大吟醸はどっちを選べばいい?

結論として、どちらが上かではなく、自分が何を重視するかで選ぶのがおすすめです。

重視したいポイント選択肢の目安
醸造アルコールを使用しない酒を選びたい純米大吟醸
米・米こうじを原料とする純米大吟醸を選びたい純米大吟醸
すっきりした酒質や華やかな香りを探したい大吟醸も候補
プレゼントとして選びたい種類だけでなく銘柄・箱・価格・相手の好みで判断
とにかくおいしい方を選びたい種類だけでは判断できない

純米大吟醸と大吟醸、何を重視して選ぶ?

どちらが上かではなく、自分が重視するポイントから候補を考えます。

何を重視する?

醸造アルコールを使用しない酒を選びたい

純米大吟醸

米・米こうじを原料とする純米大吟醸を選びたい

純米大吟醸

すっきりした酒質や華やかな香りを探したい

大吟醸も候補

プレゼントとして選びたい

銘柄・箱・価格・相手の好みも確認

とにかく「おいしい方」を選びたい

種類だけでは判断できない

最後は銘柄ごとの特徴も確認

  • 香りは華やかか、穏やかか
  • 甘口か、辛口か
  • すっきり系か、旨味系か
  • 食事と合わせるか、単体で楽しむか
  • 贈答用なら箱や包装があるか

純米大吟醸だから自動的に大吟醸より上、という関係ではありません。

特に覚えておきたいのは、純米大吟醸だから自動的に大吟醸より上というわけではないことです。

国税庁の分類上、純米大吟醸と大吟醸はいずれも精米歩合50%以下で、吟醸造りを行い、固有の香味・色沢が特に良好であることが求められています。

また、すっきりした酒質や華やかな香りは大吟醸を選ぶ際の目安のひとつですが、純米大吟醸にも同様の特徴を持つ商品があります。名称だけで味を決めつけず、銘柄ごとの特徴を確認することが大切です。

最終的には、次のような点も見ると選びやすくなります。

  • 香りは華やかか、穏やかか
  • 甘口か、辛口か
  • すっきり系か、旨味系か
  • 食事と合わせるか、単体で楽しむか
  • 贈答用なら箱や包装があるか

純米大吟醸を初めて選ぶなら「獺祭 純米大吟醸45」も候補

「純米大吟醸を実際に一本飲んでみたい」という人なら、候補のひとつとして「獺祭 純米大吟醸45」があります。

2026年9月現在、「獺祭」を製造する会社の正式名称は株式会社 獺祭です。2025年6月1日に旭酒造株式会社から社名変更されています。

メーカー公式情報では、「獺祭 純米大吟醸45」は山田錦を精米歩合45%まで磨いた純米大吟醸で、米由来の繊細な甘みと華やかな香りを特徴として説明しています。

ここでの味わい表現は、独立した第三者評価ではなく、メーカーによる商品説明です。

獺祭 純米大吟醸45の基本情報

項目内容
正式商品名獺祭 純米大吟醸45
酒質純米大吟醸
原料米山田錦
精米歩合45%
720ml公式直販価格2,475円(税込)
公式確認時点2026年9月

公式直販サイトでは、2026年9月確認時点で720mlが税込2,475円で掲載されています。価格・販売状況は今後変更される可能性があります。

また、同じ公式直販ページでは、720mlの通常商品について化粧箱・専用紙袋は付属しない旨も案内されています。

ギフト目的で選ぶ場合は、包装や箱の有無を購入前に確認しておくと安心です。

今回確認できた販売先では、公式直販のほか、楽天市場とYahoo!ショッピングにも720ml通常品の商品ページがあります。

価格・送料・在庫は店舗や時期によって変動するため、購入前に販売者、容量、箱の有無、送料を含む総額を確認してください。

購入先を確認する:
公式直販で「獺祭 純米大吟醸45 720ml」を見る  / 楽天市場で見る  / Amazonで見る

※価格・送料・販売状況は変更される可能性があります。購入時は商品名・容量・販売者を確認してください。

純米吟醸と純米大吟醸の違いは?

純米吟醸と純米大吟醸は、どちらも米・米こうじを原料とする吟醸酒です。

大きな違いのひとつが精米歩合で、香味等の基準にも違いがあります。

純米吟醸:精米歩合60%以下
純米大吟醸:精米歩合50%以下

ただし、「60%以下」には50%以下も含まれるため、精米歩合の数字だけで両者が単純に二分されるわけではありません。

国税庁の基準では、純米吟醸には固有の香味・色沢が良好であること、純米大吟醸には固有の香味・色沢が特に良好であることが求められています。

純米吟醸と純米大吟醸の味わいや選び方は、関連記事で詳しく解説しています。

まとめ|純米大吟醸と大吟醸は「醸造アルコールの有無」で見分ける

純米大吟醸と大吟醸の大きな違いは、醸造アルコールを原料として使用するかどうかです。

もう一度整理すると、

純米大吟醸
米・米こうじを原料とし、精米歩合50%以下。醸造アルコールは使用しない。

大吟醸
米・米こうじ・醸造アルコールを原料とし、精米歩合50%以下。

という違いがあります。

どちらも吟醸造りで造られる特定名称酒であり、「純米大吟醸だから必ず上」「大吟醸はアルコールを加えるから品質が低い」という関係ではありません。

選ぶときは、「純米」という原料構成を重視するなら純米大吟醸、すっきりした酒質や華やかな香りを求めるなら大吟醸も候補と考えると分かりやすいでしょう。

そのうえで、最終的には銘柄ごとの味わいや香りを確認することが大切です。

また、「純米吟醸と純米大吟醸はどう違う?」と疑問に感じた場合は、精米歩合60%以下と50%以下の違いを中心に、関連記事で詳しく解説しています。

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